〔冬は不足すると老ける〕
「ビタミンC」が枯れています!

「風邪をひいたらみかん」と言われていますが、これは単なる迷信や気休めではありません。実は冬はビタミンCがどんどん消費されて、不足してしまうのです。冬場を健康でキレイに乗り切るためには「ビタミンC」を摂るべきという理由を石神昭人先生に伺いました。

教えてくださったのは
薬学博士
石神 昭人 先生

東京都健康長寿医療センター研究所・老化制御研究チーム・分子老化制御研究部長。
老化に関する研究は30年以上。
最近の研究では、ビタミンCが長期的に不足すると寿命が短くなることを明らかにした。
著書に、『ビタミンCの辞典』(東京堂出版)などがある。

寒いときほど体の中でビタミンCは消費されます

「『夏は汗でビタミンCが体外に排出される』というのは一般的に知られているのですが、実はビタミンCの消費量は寒い時季の方が多いのです」と教えてくれたのは、ビタミンC博士こと、石神昭人先生。

「寒いと体温を維持するためにたくさんのエネルギーが必要になります。すると『老化』にも深く関与する活性酸素が大量に発生するため、活性酸素を除去するビタミンCがどんどん消費されて不足します」。つまり冬はビタミンCが不足して、老化のスピードが速くなったり生活習慣病のリスクが高まる恐れがあるのです。

風邪をひくとビタミンCが急激に失われます

冬は風邪をひきやすいのでビタミンCが必要と言います。

「風邪をひいたらみかんを、というのは理にかなっているのです。それは、風邪を引くと熱が出て活性酸素が多く発生するため、普段より多くのビタミンCを摂る必要があるのです。さらにウィルスや細菌を撃退する白血球中には、ビタミンCが大量に貯蔵されていて風邪をひくと消費されて減少してしまうのです。

ビタミンCが配合されている風邪薬が多いのも、減少したビタミンCを補給するため。またこのように間接的にビタミンCが必要なだけではなく、直接的にビタミンCがウィルスを不活性化させる作用がある研究報告も発表されています」。

年末年始のストレスや生活習慣の乱れも注意

年末年始などこれからの季節は忙しくてストレスを抱えたり、生活習慣が乱れがちになりますが、それもビタミンC不足につながるので注意が必要と言えます。

「ストレスを感じるとアドレナリンというホルモンを分泌して心身のバランスを維持します。このアドレナリンをつくるためにビタミンCが不可欠なのです。睡眠不足でもアドレナリンは不足してしまうので注意しましょう」。

ビタミンC不足は肌にも影響が

肌のハリや弾力の維持にはコラーゲンが不可欠ですが、ビタミンCが不足するとコラーゲンも減少してしまいます。

すると紫外線による影響を受けやすくなりメラニンが増加してシミの原因に。

食事で摂ったビタミンCは、臓器で主に消費され、皮膚に届くまでに時間がかかり量も少なくなります。肌にビタミンCを届けるには、外側から補給すると効率的なので、ビタミンCが配合されている化粧品を利用するのも良策です。そして、ビタミンC配合の化粧品を使うときは紫外線を浴びる前に塗布するのが効果的です」。

冬にビタミンCが不足する原因

寒さによる体温低下を防ぐため

体温を維持するために、エネルギー産生量が多く、
活性酸素が多量に発生

風邪が流行する時季

風邪をひくと熱が出て活性酸素が多く発生し
ビタミンCが使われる

年末年始は忙しくストレスが多い

心身のバランスを保つためのホルモン、
アドレナリンをつくるのにビタミンCは不可欠
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知っておきたい!ビタミンCの摂り方のコツ