〝細胞〟美容の時代が今、まさに始まろうとしています。

〝老化しない肌〟。夢のように聞こえるかもしれませんが現実のものとなりつつあります。先端の美容医療の現場では細胞そのものに着目し、老化を遅らせる研究が進んでいるのです。

城野 しろの 親德 よしのり

シロノクリニック総院長。エイジングケアに関して日本屈指の症例経験を保有。たるみ治療機器・ウルセラの国内最多施術クリニックとして2017 年、2018 年と連続で「Ulthera アワード」を受賞。人生100 年時代に向けて現在さまざまな研究、開発を行っている。

これまでの肌環境にアプローチする
「守る」美容法から
肌細胞にダイレクトに働きかける
「攻める」美容へ。

これまでのアンチエイジングの歴史を振り返ると、その中心となっていたのは肌の環境を整える「守る」美容法でした。しかしながらそれでは根本の改善にはなりません。そこで着目したのが細胞そのもの。細胞の再生力を高めることで肌を元気にしていく「攻める」美容なのです。〝細胞〟美容ともいえるこの方法は、これまでとは別次元の美容法といえるでしょう。

それがどんなものなのか、具体的にお伝えする前に、まずは老化について振り返ってみましょう。

私たちの体は日々、細胞が生まれては死んでいくということを繰り返して正常な状態をキープしていますが、老化は生まれる細胞と死んでいく細胞のバランスが崩れることで起こります。赤ちゃんは細胞を作り出すスピードがとても速く、何のお手入れをしなくても肌はプルプルです。ところが25歳頃を境に、作り出される細胞よりも死滅していく細胞が増え、バランスは逆転していきます。それによってシワやたるみ、シミや乾燥などが現象となって現れ、老化を実感することになるのです。

老化は私たち人間の宿命、避けて通ることはできないと考えるのも無理のないこと。でも、そんな常識を変えるヒントとなったのが再生医療です。この技術を使えば肌の細胞を活性化、再生させて老化を遅らせることができるのです。

画期的な発明であるヒト幹細胞培養液。

再生医療と聞いて思い浮かぶのは、2012年にノーベル生理学・医学賞で話題となったiPS細胞かもしれません。これらの実用化が未だに時間がかかっている一方で、美容の世界ではヒトの脂肪組織由来の「幹細胞」を使用した再生医療がすでに実用化されています。幹細胞というのはすべての細胞のおおもとになる細胞で、自ら細胞を生み出すことができますが、さらに素晴らしい結果を導き出す能力があるとわかったのが、「ヒト幹細胞培養液」です。

「ヒト幹細胞培養液」には皮膚組織を構成するコラーゲンやヒアルロン酸、細胞を成長させるグロースファクター(GF)、細胞を活性化させるスイッチとなるリガンド(サイトカイン)が含まれています。これは、アンチエイジングが求めるまさにベスト&オンリーなエッセンスなのです。

クリニックなど美容医療の現場では、その培養液を塗布したり注入したりする施術が行われています。ヒト幹細胞培養液は皮膚の表面ではなく奥深くの細胞に直接働きかけ、細胞を活性化し、さらには細胞の増殖を促し、根本から〝再生〟させていきます。その結果、肌のハリや弾力のアップ、シワやたるみの解消など、個別の症状ではなく、肌悩みのすべてに改善が得られるのです。しかもそれが短時間で。

このヒト幹細胞培養液は、高濃度でかつ肌の奥深くに届けることでより高い効果を発揮。また、この培養液による施術はできるだけ早く始めるのが理想的です。なぜならこの方法は、自身の細胞のパワーを高めるもので、生まれる細胞が多い方がその効果が顕著に現れるからです。もちろん、エイジングサインが現れた年齢からでも大丈夫ですが、1日でも早くスタートした方がいいのは変わりません。

人生100年時代、80歳でも90歳でもパーンッと弾けるような健康的な肌を保つのは、もはや夢ではなくなりました。